エグゼイドに負けず劣らずライダーファンを騒がしてくれている『仮面ライダーアマゾンズ』ですが、これがなんと予想以上に面白く、シリアスで大人向けでした。
原作である仮面ライダーアマゾンを見ていたファンとしても随所に埋め込まれているパロディネタが面白く、また原作を知らない人でも十分楽しめるなかなかの名作だと思います。
なにより大人向け過ぎる!
特撮ではなくまるでホラー映画を見ている様にハラハラさせてくれました。
あからさまなネタバレは好ましくないので、大体のあらすじと本作の魅力、原作である仮面ライダーアマゾンついて紹介していきたいと思います。
あらすじ・本作のテーマは『狩るか・狩られるか』
一言で表しますと、完全シリアスです。
アマゾンズもやはり平成ライダー同じく、『勧善懲悪』とは程遠い作品でした。
本作ではなんと、敵側の怪人の名称に「アマゾン」が使われております。
つまり、クモだろうとヒトデだろうとはたまた仮面ライダーであろうと一括りに正体不明の化け物は『アマゾン』というわけです。
人間に忌み嫌われながらもライダーとして敵を倒していく……そういった点では原作アマゾンに近い作風が見られますが、大きな違いとしまして『敵側の怪人の正体』という点が挙げられます。
実はこの怪人たち、元々はみんな人間なのです。
人間のエゴによって作られた失敗作、それをまた人間のエゴで駆逐しようというのだからむごい、あまりにむご過ぎる。
この時点で正義も悪もへったくれもありません。
アマゾンズとタイトルで銘打っているように、本作の主役は二人のアマゾンライダーです。
一人はお馴染みベルトを使って変身する仮面ライダー。
そしてもう一人は、偶然ライダーの姿と形を得ただけの怪人、つまり被験体の成功例のなんちゃってライダー。
これだけの設定でもワクワクする要素満載ですよね。
まだまだお伝えしたいことがたくさんあるのですが、思い切りネタバレしそうなので自重します。
本作の魅力
・一話ずつの中身が非常に濃い
これを良いと取るか悪いと取るかは人次第かもしれませんが。
このアマゾンズ、一話一話がものすごく長いです。
確認してみると一話で計48分、つまり仮面ライダーの二話がアマゾンズでは一話ということです。
アマゾンズは計13話ありますので、仮面ライダーの話数で表すと26話程度ということですね。
ライダー平均の50話より遥かに少ないので短い時間でサクッと視聴できます。
この辺は原作のアマゾンライダーの短さに因んだんでしょうか……まぁOVA的な仮面ライダーですので、そういった観点で見ると一応長い部類に入りますが。
・心情描写と戦闘描写がリアル過ぎる
OVA故か、子供を視聴者ターゲットに入れなかったんでしょうね。
人々の荒んだ心やお金への執着心など、心情描写がこれでもかというほどリアルです。
また、戦闘描写も強烈の一言。
系列としてはシリーズ過去最高の大人向けライダー、『真・仮面ライダー序章』に匹敵するほどの大人たち大喜びのリアル戦闘です。
ライダーキックもスタイリッシュな必殺技も一切ありません。
ひたすら相手に噛み付いて、踏み潰して……原作であるアマゾンライダーを現代技術でリメイクし、更に規制なしに大人向けにしたような作風です。
クウガのあのトラウマシーンが脳裏に蘇ったくらいですから(笑)
原作・仮面ライダーアマゾンとは?
昭和ライダーの異端児として名高い、ディケイドにも見事参戦を果たした仮面ライダーアマゾン。ではそのあらすじを簡単に紹介します。
本作の主人公、山本大介はジャングルの奥地で育った言葉を話すこともできない野生児。
しかし長老が死ぬ間際に残した遺言を聞き、単身で見知らぬ世界『日本』へと旅立ちます。
言葉も話せない上、パンツ一枚という異形の姿をした彼を現代人が受け入れてくれるはずも無く、彼は石を投げられ、冷たくあしらわれます。
だが、そんな彼を蔑むことなく温かく受け入れてくれる人物が一人だけいました。
その子は日本で初めて出会ったマサヒコという小さな男の子。
マサヒコのおかげで日本で仲間を手にした彼は、仮面ライダーアマゾンとして、正義や平和のためではなく『大切な人たちのため』に戦います。
終盤あたりの中だるみとあまりにあっさり過ぎる最終話に唖然とするかもしれませんが、序盤の12話までは十分に見る価値があります。
特にマサヒコと言葉を話せない大介の固い友情は、他ライダーには無い魅力でしょう。
まとめ
どんなのか気になる……という方は、Amazonプライムで1・2話だけでしたらノーカット版が無料で視聴可能ですので、まずはお試しにご覧になってみてはいかがでしょう。
大人が見ても純粋に楽しめる作品ですので、『仮面ライダーアマゾンズ』クウガやアギトのようなリアルな仮面ライダーが好きな人には本当におすすめです。
以上、六代でした。