親戚や知り合いに特撮仲間がちらほらいるんですけど、とある話題に触れるといつもお互いヒートアップしてしまうんですよね。
すなわち、「仮面ライダーはどれが名作か」
作品の内容を語るのは趣旨が違いますので省きますが、一応わたしが好きなライダーはこちらで紹介しています↓
仮面ライダーを見て個人的に憧れた主人公ベスト3をチョイスしてみた
今回は親戚と口論となった内容を踏まえ、ヒーロー作品である特撮というもののあるべき姿について焦点を当てていきたいと思います。
そもそもヒーローという存在に対する価値観の相違
最初に断っておきますと、僕は恐らく特撮ファンではありません。
なぜなら僕は、正義のヒーローという存在が大嫌いだからです。
そもそも正義なんてただの自己満足の類ですので、個々それぞれの主観で決めるしかないと思います。
だって、間違っていることでも正義だと思い込めばその人にとっては正義になってしまうでしょう?
はっきり言って、正義という肩書き以上に残酷なものは無い。
そんな僕は、どちらかというと強いだけのヒーローやかっこいい主人公は苦手です。
別に泥臭くなくてもいいのですが、どこか自分のやっている行為に後ろめたさを感じているような……つまり、自分のことを正義と思っていないような主人公が好きなんです。
一方、特撮ファンの親戚はやはりかっこいい完全無欠のヒーローが大好きなようで。
「弱いヒーローなんかださい」と僕の好きな主人公はいつも一蹴されてしまいます。
強くてかっこいいのがヒーローなのか、人の気持ちが分かって優しいのがヒーローなのか、それは個人それぞれだと思いますが、やはり僕は後者のほうが性格に合っていますね。
もちろん、強いヒーローも嫌いではありませんが。
特撮においてドラマ性とヒーロー性は二律背反の要素
俗にヒーロー性とはどんなものか。ここでは個人的な観点から特撮において記述。
昭和ライダーなどを見ていて感じたのはこう↓
・最終的には圧勝
・強いしかっこいい
・人間の誰もがあこがれる理想
一方、ドラマ性とは物語に対して自分の感情を重ねられるような身近に感じられるものだと思う。例えば↓
・必ずハッピーエンドというわけではない
・ギリギリ勝利、なんとか勝てる
・理想ではないが人間のあるべき姿
つまり、現実的か理想的か。
言葉通りこの二つの要素は対極の存在に位置し、視聴者側が作品に対してどちらの感情を重ねるかでまた評価が変わってくるかと思います。
理想を重ねるのであれば強いヒーローはかっこいいし、人間が一番なってみたい姿でもある。
それになろうと努力するのであればこちら側。
自分に言い訳できないので結構ストイックな性格の人が多い。
(これがヒーロー性を好むタイプ)
現実を見つめ、自分にできる限りの無理をしたい。
また、逆に自分の未熟さ、弱さに言い訳するために都合の良い倫理を重ねている。
世の中の汚さに悟りを開いている人、または何もできないずるい凡人の2タイプがいる
(これがドラマ性を重視するタイプ)
僕は……ドラマ性タイプの前者であると信じたいですねww
ヒーローとは、人それぞれが個々に思い描いて良いと思う
つまるところ僕が言いたいのはですね。
特撮というヒーロー像を如実に映し出す作品に対し、視聴者それぞれが何をどう感じようとも自由だと思うんです。
ヒーロー性を重視した作品がださい、ドラマ性を重視した作品がかっこ悪い、これは仕方が無いかと思います。
上記で述べたとおり、この二つはどう考えても相容れられない要素ですし。
しかしですね、だからといって自分の価値観だけで相手の主張や考えを否定するのはいかがなものでしょう。
現実で人の上に立つ人間でこういうバカが多い世の中ですから、よく出来た人間こそ相手の話をちゃんと真剣に聞いてあげられるのかなぁと思います。
そういった意味では、僕はやはり凝り固まった正義感を振りかざすヒーローよりも自分に対して何か負い目を感じているような悲しいヒーローが好きですね。
あの親戚にもそういった寛容ある理解をして欲しいのですが……勝負はまだまだ続きそうです(汗)
以上、長々と失礼いたしました。