最後の校長編をクリアし、先生編までに募り積もっていたこの物語の不思議な点や不可解な点が全て紐解かれました。
いや~なかなかのカタルシスです。正に心の浄化。
校長編の前に先生編をあえて持ってきたストーリー演出もさすがといえる。
このスッキリとした気持ちは製作者さんの思惑通りというか、正に狙い通りといえるでしょう。
見事にしてやられました。お見事!
さて、このゲームを一通りクリアして「物語の意味が最後まで分からん」などとほざく輩は僕が製作者さんに代わって成敗!
もとい、じっくり解説してやろうではありませんか。
この物語のテーマや結末の意味を分からずして全クリしたと名乗るのはただの『にわか』!
ちゃんと一緒にスッキリしようぜ!(変な意味は無い)
目次
ポイント1・青鬼の正体は?
ここでは『オリジナル体の青鬼』と『廃校を青鬼の巣窟にした元凶である青鬼』に分けて記述します。
・オリジナル体の正体
この廃校に住んでいた正真正銘の謎の化け物だと思われる。
初代と同じように、どういう経緯でいつ住み着いたのかも明確に明かされていない。
枚挙に暇がない謎の青い化け物のうわさは、先生が学生の頃から巷に浸透していたようである。
・廃校を青鬼の巣窟にした元凶である青鬼
異質な6本足の青鬼だが、その正体は先生の学生時代の親友。
青鬼にやられて感染してしまった元人間。
ペットであるニケちゃんを探しに行った際、オリジナルにより感染したと思われる。
一緒に探しに行った先生は命からがら逃亡しました。
この事件を機に、青鬼2は幕を開けます。
それと同時に、先生の人生や性格が歪むきっかけとなる。
ポイント2・この一連の事件の黒幕は誰なのか?
上記でご察しの通り、結論から言いますと黒幕はもちろん『先生』です。
ここからは独自の考察ですので納得できない方はスルーの方向で。
大切な親友を亡くした先生は、自責の念と友人を想うがあまりに歪んでしまいます。
青鬼になった友人のエサは言わずもがな人間である。
先生はお腹を空かせた友人のために、定期的に『エサ』を集めることを決意。
まずその矛先は、青鬼の噂を学校に持ってきた同級生二人に向けられた。
先生は同級生二人を何かしらの方法で監禁、牢屋に閉じ込める。
そして青鬼となった友人のエサとして捧げた。
きっと先生は、こう思っていたに違いない。
「あなたたちがあの噂話さえ持ってこなければ、あの子は死なずに済んだのに……こんな姿にならないで済んだのに」と。
幾星霜、大人へと成長した先生は『教師』を目指すことを決意。
なぜなら、教師という職に就けば『エサの誘導=青鬼の噂をばらまいて生徒たちの好奇心を刺激し、廃校に向かわせる』ことも、『エサの確保=生徒は1年ごとに入れ替わる』も、『廃墟に連れ込む=教師であれば疑われない』こともたやすいからだ。
先生の考えは間違っていなかった。
好奇心旺盛に肝試し感覚でやってくる生徒たち。
いつも通り、何かしらの方法で牢屋へと連れ込む。
生徒たちに疑われないよう、「あなたたちを追ってきた」と説明。
そして牢屋に閉じ込め、友人のエサに……――ETC
物語の本編であるひろしたちを連れ込んだ際に失敗してしまったのは、あろうことかオリジナルが現れたこと。
そのせいで自分自身も命からがら逃げる羽目に。
今回は結局友人のエサを諦めざる負えず、逃亡。
これが本編の黒幕である『先生』の行動原理及び、立ち位置と思われる。
結局のところ、先生の罠でこの廃校に訪れた生徒たちはみんな『友人のエサ』として捧げられるのである。
ポイント3・物語の最後、結末は?
最後のプレイアブルキャラである校長先生は、友人に食べられます。
当時エサ集めを始めたばかりだったであろう、先生はこう呟きます。
「汚してばかりで、掃除しないのは変わりないのね……」
「……どうしてあの日、わたしだけ生き残っちゃったんだろう」
「探検なんて、わたしが止めればよかった……」
「……ごめんね、おなかすいたよね、ごめん」
「また、来るから……」
このエンディングのセリフに、全てのカタルシスと物語のハイライトの大半が詰まっていると言っても過言では無い。
・「汚してばかりで、掃除しないのは変わりないのね……」
化け物になり、身も心も変わり果てた友人をまだ愛しむ先生。
きっとそれほどまでに大切な親友だったのだろう。
(二人の思い出の秘密基地をわざわざ廃校で再現してあげてるくらいだからね)
・「……どうしてあの日、わたしだけ生き残っちゃったんだろう」
自分自身がやっていることを、心のどこかで悪いと分かっているのでしょう。
心身共に疲れ果てた先生の心がうかがえる。
・「探検なんて、わたしが止めればよかった……」
友人を青鬼にしてしまった後悔、及び自責の念。
自分自身に怨嗟の声を吐いたのだと思われる。
・「……ごめんね、おなかすいたよね、ごめん」
上記の3つの心情からくる、行動原理。
全ての始まりにして、悲劇の引き金。
・「また、来るから……」
また永遠と繰り返されるであろう、青鬼2の悲劇を示唆している。
そしてまた、別の生徒が……。
最後にオマケ考察・卓郎編の最後に行きつく、青鬼を崇め奉ったかのようなオブジェはなに?
僕個人の考察は次の3つです。
1・先生が作った友人のお墓
2・先生が作った、友人のことを想う気持ちのカタチ
3・先生が作った、エサに捧げられた生徒たちのお墓。(これなら周りに青鬼が並べられていたのも入り口が封鎖されていたのも頷ける)
この辺は各々の判断にお任せしようと思います。
とまぁ偉そうに解説しましたが、何度も繰り返すように、これはあくまで僕がこの物語から感じ取ったテーマです。
この考察を押し付けるつもりなど全くなく、プレイヤーの方一人一人が独自の物語を持っていて良いと思います。
ただ、どうしても意味が分からなかったという人のために書いてみました。
共感してくださった方も納得できなかった方も、最後まで読んでくださってありがとうございました!
また一緒に3の公開を首をながーくして待ちましょう、ではでは!