タイトルの通りです。
正義のヒーローが大嫌いでありながら特撮オタクであるブロガー六代が、今回は平成1期ライダーをストーリー構成・主人公の魅力・物語の流れなどを総評してランキング付けを行いたいと思います。
(大いに主観を含んでおりますので、ファンの方などはごめんなさい)
ただ、あらかじめことわっておきたいのは、なんだかんだ言っても僕は平成1期の10作品がどれも大好きだということです。
(ちなみに、ランキングは1~5の☆の数で表します)
それでは行きましょう。
目次
仮面ライダークウガ ☆☆☆☆☆
僕の人生を変えてくれた作品であり、バイブルです。
ストーリーの奥深さ、伏線、主人公の魅力、どれを取ってもほぼ満点です。
残念な点を強いて言えば、演出がなかなか分かりづらいかな?と思いました。
1カットだけで何が起こったかを理解してくれといったシーンが多々あり、しっかり見ておかないとストーリーに置いて行かれます。
序盤から最終話まで中だるみも無く、主人公も終始ぶれないので安心して見られます。
ただ、子供が楽しめるかと問われれば間違いなくノーですが。
『暴力って痛い』
『本当に悪い奴というのはとことん悪い奴』
『言葉で分かり合えない人間もいる』
勧善懲悪などではなく、このクウガという作品は生きるということはどういうことなのかを教えてくれる、そんな不思議な特撮でした。
まさに、「人に優しくなれる」ドラマです。
仮面ライダーアギト ☆☆☆☆
子供の頃に見て、純粋にかっこいいと思えたライダー作品。
大人になってからは、その難解なストーリーに感銘しました。
ストーリーは謎解きがメインであり、ミステリーものを思わせるような演出が多々入ります。
最終話までにちゃんとすべての伏線が回収されており、起承転結ともにドラマとしても文句なしでした。
『強大な力を持つということは一体どういうことなのか』を見ている側に問いかけてくるような、哲学的な部分を含んでいるのもポイント。
「仮面ライダーの力=人間が持ってはいけない力」
と作中では解釈されており、それぞれ3人の主人公たちの視点から物語が紡がれます。
1・『既に仮面ライダーであった男』
2・『仮面ライダーになろうとする男』
3・『仮面ライダーになってしまった男』
各々の幸福と反する3人のこの境遇が実に面白いです。
ただ、終盤の中だるみと最終話がもう少し……という点を含め、☆4にしました。
仮面ライダー龍騎 ☆☆☆☆☆
子供から大人に至るまで、ライダーのなかでも最もファンの多い作品という印象。
勧善懲悪を真っ向から否定した、救いのない悲惨なストーリーが特徴的。
物語自体はシリアス一直線だが、契約モンスターやカード要素による派手な演出で『仮面ライダー』としての面白さも離さず見事なバランスで仕上がっています。
ダークヒーローなどではなく、完全に敵としてのライダーを何パターンも登場させているのもこの作品ならでは。
まさにコンセプトとテーマに終始ぶれることなく、『戦わなければ生き残れない』をストーリー内で見事に表現していました。
特に、それぞれのライダーの敗北シーンは一見の価値あり。
幸せを求めて他人を蹴落とそうとした末に辿り着いた人間の末路を、子供番組ながら赤裸々に描いています。
ちなみに僕は仮面ライダーゾルダこと、「北岡修一」の大ファンだったりします。
あの性格とか考え方とかもう大好き!
仮面ライダー555 ☆☆☆
結構ライダーファンには高評価なのがこのファイズという作品。
テーマ自体も、オルフェノクの設定自体も悪くない。
ただ、これを担当した脚本家さんの演出がひどすぎた気がする。
この人の描くキャラクターは良くも悪くも人間として欠陥している部分がある。
これは完璧な人間などこの世にいないことを表す演出と解釈すれば聞こえは良いが、いかんせん魅力に欠けている感が否めない。
50話平均の特撮ドラマである以上、キャラクターの魅力は必要不可欠だ。
だが、この人に書くキャラクターには個人的にあまり魅力を感じない。
草加も巧も登場人物としてはすごく面白いし人間らしいと思うんだけど……。
根が優しいとはいえ、巧の口の悪さが許されるかと言われればそうじゃない、少なくとも傷つく人間だっていると思うし。それで人生を歪ませてしまうのがいじめという行為だし。
草加のやったことは過去にどんなトラウマがあるとはいえ、許されることじゃない。そもそも、嫌なことがあったからと言って悲劇のヒロインぶって何をやっても許されるのであればそれこそ恐喝や脅迫を働くクズとなんら変わらないと思うし。
なんかこう、キャラクターの行動の根本的なカタルシスがいまいち弱いような、同情の余地に欠けるような気がした。
最終話は最高でした、巧も文句なくかっこいい。
ということで、☆3つ。
仮面ライダー剣 ☆☆☆
この☆3つは全て中盤辺りから最終話までの評価。
あの勢いと完璧な伏線回収、シリアスで面白いストーリーが最初から続いていれば、間違いなく☆5つでした。
☆3の理由は単純明快、序盤のグダグダなストーリー。
あの序盤を見るのにどれだけ苦痛だったか……ほんと、良くもまぁあんなに面白くも無い脚本を作れたもんだ。
オープニングの相川七瀬さんの歌はめちゃくちゃかっこいいのに……ほんと、運が悪かった作品としか言いようがない。
また、ライダーファンの間では名言が多いことに定評がある。
仮面ライダー響鬼 ☆☆
駄作ではなく、失敗作。正にこの言葉がぴったりと当てはまる。
『少年の成長譚』という響鬼のテーマはいまだ批判されているが、僕としては悪くない。
明日夢くん役の子がお芝居が上手で、しかも響鬼の役を演じる細川茂樹がベテランだったことからキャストには恵まれていたともいえる。
では、いったい何がいけなかったのか?
僕が原因として考えるのは、『戦闘シーンの迫力の無さ』と『ストーリーの起伏の無さ』だ。
相手が巨大怪物など、そもそもライダーの魅力を根こそぎ無くしているようにしか思えない。
人間らしき者同士のアクションがライダーの戦闘シーンの何よりの魅力だというのに。
巨大怪物相手はウルトラマンに任せればよい、そもそも分野が違うのだ。
また、優しい世界観を意識しすぎた故にストーリーの魅力が欠如してしまった感が否めない。
どんな問題も大抵は自然と解決できてしまうので、これではとても子供の成長譚など描けないだろう。
ライダーのコンセプト自体は本当に面白いのに……まぁでも好きですよ、響鬼。
僕は後半の井上脚本より前半の高寺派です。
仮面ライダーカブト ☆☆☆
ライダーのデザインと設定は文句なしにトップクラス。
キャストオフとかクロックアップとか、もう男のロマンが満載です。
しかしながらカブトは剣とは逆に、後半がグダグダになってしまった可哀そうな作品だと思う。
加賀美くんがガタックゼクターを手にいれるまでのストーリーを☆5つとするなら、それ以降は一貫して☆1つ。
どうして序盤の勢いや設定をそのまま貫けなかったのだろうか。
終盤なんてもはや誰もクロックアップを使わなくなってたし……。
最高傑作になりえたのに駄作になってしまった作品、ある意味「響鬼」よりも悔やまれる作品に他ならない。
仮面ライダー電王 ☆☆☆☆
個人的にそこまで好きなライダーではないが、商業的な意味も含め全体的な評価を含めれば間違いなく☆4つ。
主演、佐藤健くんの天才的な演技と有名声優の起用も相まっていまだに高い人気を誇るライダーの良作と言えるだろう。
ヒロインの降板、終盤のストーリーのグダグダ感など粗も目立つが、それを加味しても間違いなく成功作品でしょうね。
ストーリー自体は結構シリアスですが、ギャグが多くコミカル色が強いのでアニメ感覚で見たほうが楽しめるかもしれない。
最終形態がとんでもなくダサいことに定評がある。
仮面ライダーキバ ☆☆
色々と不遇な立ち位置から、失敗作と呼ばれてしまうのがこのキバという作品。
対人恐怖症の主人公、反面たらしの父親、現代と過去が交差するストーリーなど物語上おいしい設定が満載なのだが、脚本家があの井上氏……。
おいおい、勢い重視の脚本に定評があるあの人が難解なストーリー物なんてかけるわけないだろう!
そして、結果があの様……もはや必然でしょう。
放送中も前作であまりに人気すぎた『電王』に話題性をかっぽり持っていかれた感がありますし、やはり失敗作でしょうね。
僕は結構好きなんですが。
でも、恋愛ドラマ要素とか絶対いらない!
主人公たちのドロドロの三角関係とか誰得なんだ?
仮面ライダーディケイド ☆
最低最悪の作品。
設定は全ライダートップクラスに最高、ストーリーとキャラクターは過去ワースト。
全ライダー総出演だけでもそうとうおいしい設定なのに、なんであんなグダグダになったんだろう。
というか、本音を言えば☆1ももったいないくらい。
ただ、第1話の最初の映像3分は一見の価値あり。
それを見たらそこから先は気にしないほうが精神衛生上おすすめ。
僕がディケイドがダメだと思う理由は、こちらで詳しくまとめてありますので気になる方はどうぞ。
ほんとにもうディケイドだけは……はぁ、もったいないなぁ。
以上、個人的な意見ですのでファンの方はお気になさらず。ではでは。